‘ライフ 過払い金請求実際のケース’ カテゴリーのアーカイブ

ライフカードが提示する過払い金の返還条件

2012 年 5 月 23 日 水曜日 投稿者:mituoka

 株式会社ライフ(以下、旧ライフと記す)は昨年7月に姿を消したが、そのカード事業のうち、「ライフカード」はライフカード㈱が、「ライフプレイカード」はアイフル㈱がそれぞれ引き継いだ。なお、ライフカード㈱はアイフルの完全子会社である。

 今回の過払い金返還請求事件(依頼人Aさん)であるが、ライフカードが開示してきた取引記録は平成6年1月からのものだった。

 ここで、ちょっと寄り道する・・・・

 旧ライフは東京地裁において、平成12年6月30日に会社更生手続開始決定を受けたが、一方、Aさんは同手続において東京地裁の定めた債権届出期間内(平成12年8月15日)に債権届出をしなかった。その後、旧ライフは平成13年1月31日、更生計画認可決定を受けた。

 ライフカードは例によって、Aさんが債権届出をしなかったことにより、平成12年6月30日までに生じたAさんの過払い金(約50万円)について旧ライフは免責されたとの主張を展開する。今まで私が関わってきた他の訴訟事件においても、旧ライフ側の主張を当然のように指示する裁判官が多かったし、平成21年にはそれを正当化する最高裁判決も出てしまった。

 でも、旧ライフの更生手続においては、本来ならば顧客らに告知されるべき事項(これ以上支払いをする必要がないことや、過払い金、そして債権届出という手続きの存在)が伝達されなかった。Aさんが債権届出をしなかったのも無理はない。この点だけを取っても、旧ライフの更生手続は、大いに瑕疵のあるものだったと言わざるを得ない。

 さて、とりあえず今回は、Aさん(その代理人である私)は平成12年7月以降に生じた取引について発生した過払金についてのみ返還請求をしている。過払い金の額は約110万円(利息を含めず)である。言うまでもないが、本来支払う必要のなかったお金である。

 和解条件としてライフカードは2つのオプションを提示してきた。

 ①44万6000円を8月末に返還する
 ②55万8000円を10月末に返還する

 どちらかを選択しろ、というわけだ。

 「その内容ではとても和解できません」と私

 「依頼人はどんな条件だったら納得してくれるんでしょうか?」 と担当者が尋ねるので

 「一般的な感覚でお考えいただきたい。最低でも8~9割程度は返還すべきだと思いませんか?

 「8割?とても無理です

 やはり今回も、提訴するしか手はなさそうだ。

 

☆☆☆無料相談0120-714-316 (司法書士法人 静岡)☆☆☆

他の債務整理関連サイトのご紹介(2件)
 過払い金請求ガイド   司法書士法人静岡
登記・相続関連サイトのご紹介(2件)
 不動産登記専門サイト  「静岡」相続相談.com

静岡県司法書士会 http://tukasanet.jp/
日本司法書士会連合会 http://www.shiho-shoshi.or.jp/

ライフに対しての17条決定 いつもの癖で・・・

2011 年 6 月 9 日 木曜日 投稿者:mituoka

 午前10時半から2件の過払い請求訴訟

 1件目がエイワ

 3回目の期日だったがようやく結審し、6月30日に判決が言渡される予定

 2件目のライフ

 「被告とは和解の話はできているのですか?」 と裁判長

 「いえ、まったく進んでおりません

 「う~ん・・・それじゃ、本件はどうされますか?

 「結審していただき、判決をお願いします

 「そうですか。被告の上申書によると、原告代理人と和解ができたので決定を出してくれ、とありますが、これは間違いなのですね?

 えっ?

 慌てて記録を確認すると、たしかに先日、ライフとは話がついていた

 「そうでした、すみません。上申書の内容どおりの決定をください

 頭をポリポリ掻きながら裁判官に謝るも、さすがにバツが悪かった

 最近ライフに対しては、判決をもらうことも多い

 いつもの癖で、ついうっかり、「判決を・・」 と言ってしまった(苦笑)

☆過払い・借金問題に関する無料相談フリーダイヤル0120-714-316
☆司法書士法人 静岡 (旧 三岡司法書士事務所) ・静岡市葵区二番町

他の債務整理関連サイトのご紹介(2件)
 過払い金請求ガイド   司法書士法人静岡

ライフの事業再生ADRは甘すぎた

2011 年 6 月 7 日 火曜日 投稿者:mituoka

 【クライアントへ伝達・確認頂きたい事項】 なる書面がライフから届いた

 以前、親会社のアイフルからも同様の書類が送られてきたが、この文書でライフが言いたいことは要するに

 「事業再生ADR計画を遂行するには、過払い金返還率を元金の3割前後に抑える必要があるので協力してくれ

 というもの

 このお願いは、ライフのADR計画が如何にいい加減なのものだったかを露見している

 「事業再生ADRが認可されました!」 と聞いて、

 「そうですか、了解しました!」 と3割前後でホイホイ和解する代理人(司法書士・弁護士)が続出すると思っていたのか?

 あるいは、計画立案の段階(平成21年夏頃)以降に見込まれる過払い請求の件数や請求額について目論見を大幅に誤ったのか?

 3割を維持しなければ計画を遂行できないというのが本当ならば、甘い(甘すぎる)見込みであったことは間違いない

☆過払い・借金問題に関する無料相談フリーダイヤル0120-714-316
☆司法書士法人 静岡 (旧 三岡司法書士事務所) ・静岡市葵区二番町

他の債務整理関連サイトのご紹介(2件)
 過払い金請求ガイド   司法書士法人静岡

訂正

2011 年 5 月 12 日 木曜日 投稿者:mituoka

 昨日のブログで、ライフの裁判について

 「移送申立がなされたが裁判所がこれを認めず予定通り期日を開くことになった」

 と書きましたが・・・・

 本日、午前10時半からの法廷

 原告席に着くや否や、まずは書記官から、ライフの申立を却下する「決定書」をいただきました

 私が受領のサインを終えると、裁判官は

 「今日の期日は何もしません、とりあえず延期します」 と発言

 今日の第1回口頭弁論は6月9日に延期となりました

 昨日のブログに記したとおり、電話で担当書記官はたしかに

 「予定通り期日を行う」とおっしゃっていました

 しかし結局のところ、今日は延期期日の日程を決めるのと決定書受領のためだけに、車で片道1時間以上もかけてH簡裁に赴いた形となりました(泣)

 日程の打ち合わせは電話でできるし、決定書も送達してくれればそれで済むのに・・と嘆きつつも、よくよく考えれば、今日はやはり私が原告代理人を務める別件の裁判が同じH簡裁で開かれたので、裁判官はそれを知っていて私を法廷に呼んだのかもしれません

 決定書を送る切手代の節約になりますから

☆過払い・借金問題に関する無料相談フリーダイヤル0120-714-316
☆司法書士法人 静岡 (旧 三岡司法書士事務所) ・静岡市葵区二番町

他の債務整理関連サイトのご紹介(2件)
 過払い金請求ガイド   司法書士法人静岡

裁判所も相手にしなくなってきた? ライフの移送申立

2011 年 5 月 11 日 水曜日 投稿者:mituoka

 明日が第1回口頭弁論期日の過払い請求訴訟

 被告(相手)はライフで、管轄はH簡裁

 例によって、ライフから「移送申立」がなされた (一応、私はそれに対する意見書を裁判所に提出した)

 ライフの常套手段である

 移送申立がなされると、弁論期日は数週間~1カ月程度、先送りされるのが通常

 結局は却下される運命にある移送申立だが、少しばかり「時間稼ぎ」が見込めるのでライフはこれを乱用してきた

 しかし、今回のH簡裁の対応は違った

 担当書記官に電話で確認したところ、

 「予定通り、明日は期日を開きます」 とおっしゃる

 ありがたい・・・

 他の裁判所も一律にこのような対応をしてくれれば、ライフの「移送申立」は無くなるだろう

☆過払い請求等に関する無料電話相談フリーダイヤル0120-714-316
☆司法書士法人 静岡 (旧 三岡司法書士事務所) ・静岡市葵区二番町

他の債務整理関連サイトのご紹介(2件)
 過払い金請求ガイド   司法書士法人静岡

ライフの移送申立、却下される

2010 年 10 月 28 日 木曜日 投稿者:mituoka

 先日このブログで紹介した㈱ライフから移送申立がなされた件だが、掛川簡裁はこれを却下してくれた

 同裁判所から送られた決定書の「主文」と「理由」を以下に紹介する

(主文)
 本件移送申立を却下する。

(理由)
1 申立人は、民事訴訟法16条1項又は同法17条に基づき、本件訴訟を神奈川簡易裁判所に移送することを求めているので、以下、検討する。

2 同法16条1項に基づく申立て
 本案事件は財産上の訴えであり、本案事件の不当利得返還請求権につき相手方の住所地が義務履行地であることは明白であり、同法5条1号により当庁に本案事件の管轄権があるから、同法16条1項に基づく申立は、理由がない

3 同法17条に基づく申立て
 移送申立書記載の申立人を取り巻く厳しい状況は理解できるが、そういう状況下においても、申立人が複数の事業所を有し、相当数の社員を擁する株式会社であるのに対し、相手方は一消費者個人であることに鑑みれば、申立人が当庁に出頭する負担より、相手方が神奈川簡易裁判所に出頭する負担のほうが大きいと思料される。また、一件記録によれば、本案事件は、複雑な事件とは考えられず、多数回にわたる審理は必要でないと思料される。そうは言っても、申立人が当庁に出頭するとなると、申立人に相当な負担が生じることは否定できないところであるが、民事訴訟法は、当事者の負担を軽減させるために、期日における答弁書その他の準備書面の陳述擬制(158条、277条)、電話会議システムの方法による弁論準備手続(170条3項)、書面による受諾和解(264条)、和解に代わる決定(275条の2)等の制度を設けているので、制度上、一度も出頭することなく紛争を解決することもあり得るのであるから、申立人の諸事情を斟酌しても、現段階において、本件事案を当裁判所で審理することによって当事者間の衡平が害されるおそれがあるとはいえない。

4 本案事件の進行については、相手方の同意を得られれば、申立人の実情を考慮して第1回口頭弁論期日で第2回期日を電話会議による弁論準備手続期日とする予定である。

5 以上によれば、申立人の主張は理由がないから、主文のとおり決定する。 

他の債務整理関連サイトのご紹介(2件)
 過払い金請求ガイド   司法書士法人静岡

ライフから移送申立がなされた(過払い訴訟)

2010 年 10 月 25 日 月曜日 投稿者:mituoka

 原告Aさんの㈱ライフに対する過払い請求訴訟

 第1回口頭弁論期日を11月12日に控えているが、被告ライフから「移送申立書」が提出された

 裁判の場を、横浜(ライフの本店所在地)に移してくれ、というのである

 ライフの主張の概要は次のとおり

(1)通常、過払金を過払金債権者のもとへ持参して支払うことなど想定しておらず、持参債務の原則のみを根拠として原告住所地の管轄裁判所での訴えを認めることは合理性を欠く

(2)大規模なリストラにより、申立人会社の社員・営業所所在地ともに激減したことにより、全国に多数存する申立人会社に対する係属中の過払金返還請求訴訟のすべてに出廷することは不可能であるとともに、このまま訴訟が進行されれば応訴の機会を著しく制限される

 (1)に関しては、まったく論外。こちらは民法・民事訴訟法に則り提訴しただけ。これを「合理性を欠く」とはいかなることか?

 (2)は、民事訴訟法17条(遅延を避けるため、当事者間の衡平を図るための移送)の要件に相当するか、という問題だが、ライフは1039人もの従業員を雇う大企業(ライフのHPによる)であるのに対し、原告は個人。原告の住所所在地管轄裁判所で裁判することが「当事者間の衡平」の趣旨に沿うことは明らか。

 こんな申立など認められるわけがないが、移送申立がなされた場合、下手をすれば、第1回弁論が開かれるのにこれから数カ月もの余分な時間を要する可能性があるので厄介だ

 まったく時間稼ぎも甚だしい、極めて姑息な手段である

 「ライフカード」という大ブランドを持って全国に事業展開する大企業のやることとは思えない

 とりあえず、この移送申立を却下してくれるよう、当方は裁判所に「意見書」を提出した

☆武富士・借金問題等に関する無料電話相談054-251-2681
☆司法書士法人 静岡 (旧 三岡司法書士事務所)  ・ 葵区二番町

他の債務整理関連サイトのご紹介(2件)
 過払い金請求ガイド   司法書士法人静岡

 

ライフ 過払い訴訟 口頭弁論

2010 年 1 月 13 日 水曜日 投稿者:mituoka

 ライフに対する裁判(過払い金返還請求訴訟)、今日が第1回の口頭弁論期日。

 争点は、ライフが答弁書において主張している3点

 ①会社更生決定にかかる免責債権 ②ライフが「悪意の受益者」にあたるか否か
 ③ライフの提案する和解案にこちらが応じるか否か

 ①について裁判長は
 「ライフが更生決定を受けたのは間違いないので・・・」と苦笑い。
 私に「請求の減縮の申立て」を書面で提出するよう命じた。

 ②についてはこちらも準備書面で争っている。ライフの「悪意」は認められるはず。

 話はそれるが、当方が準備書面の一部としてFAX送信した計算書が、裁判所に届いてはいたが、とても不鮮明だったらしい。

 「あなたの事務所のFAXは不鮮明になるから、今度は郵送で送りなおしてください」と裁判長。

 本当にこちらの送信機の不具合なのか。受信する側に問題があるのでは・・・。今まで他の裁判所でこのように命じられたことはなかったので「?」と思ったがここを争っても意味がない(笑)明日にでも郵送する予定。

 最後に③について。
 「この和解案には到底応じられません。今回で弁論を終結して判決をいただきたい」と裁判長にお願いした。

 しかし、3月の上旬に第2回目の口頭弁論を開かれることになった。

 こちらの準備書面がライフにも不鮮明に伝わっている可能性もあるだろうから裁判長の判断は妥当だと思われる。

 FAXが上手に送信できていたら、今日で結審だったかも・・・。悔しい

☆過払い金・債務整理に関する無料電話相談054-251-2681
司法書士法人 静岡 (旧 三岡司法書士事務所)・葵区二番町

他の債務整理関連サイトのご紹介(2件)
 過払い金請求ガイド   司法書士法人静岡

ライフ 過払い 裁判 答弁書

2010 年 1 月 8 日 金曜日 投稿者:mituoka

 きたる1月13日が第1回口頭弁論期日となる㈱ライフに対する過払い請求訴訟。
 利息を含め169万1772円の返還を請求している。

 本日、46枚にわたる答弁書がライフから送られてきた。

 読むだけで疲れてしまった・・・。

 いつものとおりライフは答弁書で
 ①平成12年6月30日会社更生手続開始決定以前に発生する過払い金についての支払い義務はない旨
 ②悪意の受益者に対する反論
 を主張してきた。

 早速、ライフへ電話をしてみると、ご担当者は
 「99万9047円を6月末返還で和解したい」とおっしゃる。

 この金額は平成12年6月30日以降の引き直し計算をした結果の過払い金元金の80%。

 しかし、仮に①の主張を認めたとしても、過払い金とその利息の合計は149万3127円にも上る。

 「何が何でも満額回収、びた一文もまけない」というポリシーを持ってるわけではない。ケースによっては妥協も必要と思うが、ライフの提示額はあまりにも低すぎる・・・。

 「その案は呑めない、裁判は取下げない」と伝え、反論を準備書面に書き上げFAX送信した。

 弁論期日を1回で終らせて、判決をもらう方針だ。

 ライフはアイフルの完全子会社。事業再生ADRを申立てた。

 ご担当者は窮状を訴えるが、依頼人も他社に債務が残っている状態。

 苦しいのはお互いさまである。

☆過払い金・債務整理に関する無料電話相談054-251-2681
☆司法書士法人 静岡 (旧 三岡司法書士事務所)・葵区二番町

他の債務整理関連サイトのご紹介(2件)
 過払い金請求ガイド   司法書士法人静岡

ライフとの訴訟 過払い金返還請求

2009 年 11 月 9 日 月曜日 投稿者:mituoka

 ライフに対する過払い金返還請求事件。浜松簡易裁判所で本日「和解に代わる決定」を得ました。ライフから2週間以内に異議申立がなければこれで終了となります。もっとも、金額と支払い時期については前もって電話で合意のうえですので、異議が出されることはあり得ません。

 計算上の請求金額は約63万円。和解に代わる決定では「ライフは52万円を3月末までに支払う」ことになりました。

 ご存知のようにライフはアイフルの子会社。任意では5割が精一杯かと思われましたので交渉せずにいきなり提訴しました。

 「和解に代わる決定」はその名のとおり実質的には「和解」であり、ある程度の譲歩も必要であると考えました。親会社のアイフルに対する交渉がとても難しくなってきていることも鑑みて依頼人の承諾を得たうえで上記内容の「和解に代わる決定」に至りました。

他の債務整理関連サイトのご紹介(2件)
 過払い金請求ガイド   司法書士法人静岡