おまとめローンは危険

2008 年 12 月 9 日 火曜日 投稿者:mituoka

最近テレビで金融機関の「おまとめローン」のCMをよく目にします。消費者金融会社等数社からの借入れを一本化しよう、という趣旨です。金利も消費者金融よりは安く、支払いも一本化するので一見お徳に見えますが、実は大きな問題点があるのです。

 減額できるはずの借金を減額せずにそのまま返済することになる
 法定利息を超える部分の金利(グレーゾーン金利)は本来支払う必要のないお金です。みなさんが長い間消費者金融・サラ金各社に支払い続けたそのグレーゾーン金利を現在の元本に充当し(引き直し計算といいます)、和解交渉の末に残債(借金の元本)を減らすのが司法書士・弁護士の仕事(債務整理、あるいは任意整理とも言います)です。たとえば、債務整理の結果100万円の借金が20万円に減ったとします。もしも、債務整理をして減額に成功した後、「おまとめローン」から融資を受けることができるのなら借入れ額も少なくすみます。
 
 しかし・・・ここからが問題です

債務整理の後(減額の後)では「おまとめローン」の利用は難しい
 「おまとめローン」を扱っている金融機関に電話で問い合わせたところ、「債務整理後では融資の審査が通るかわからない」との回答でした。司法書士・弁護士が介入すると、いわゆる「ブラックリスト」状態になるので融資ができない可能性が高いのです。つまり、上記の例でいえば本来は減らせるはずの元本を減らすことさえできずに金融機関から100万円をそのまま借り入れ、サラ金・消費者金融に返済することになるのです。

 つまり「おまとめローン」は
「払う必要のない利息(グレーゾーン金利)」の支払いを市民に強要することになる
法的な債務整理をする機会・権利を奪う
消費者金融・サラ金業者に多額の不当な利益を残す結果にもつながる

おまとめローン後でも利息を支払い続けることになる
 「おまとめローン」では当然のことながら金融機関に利息を支払い続けることになります。もちろん、今まで消費者金融・サラ金に対し支払っていた利息ほどではないでしょうが、それでも利息の支払いに苦労なさるかたも多いと聞きます。しかし債務整理では、原則として「利息なし」の分割返済和解ができます元本が減って、そのうえ「利息もゼロ」なのです。どちらがお徳かは一目瞭然です。

◇ブラックリストを過度に怖れる必要はない
 司法書士・弁護士が介入した場合、いわゆる「ブラックリスト」という状態になりますが、その期間は5年前後と言われています。永久にその状態が続くわけではありません。そして、「おまとめローン」の返済も金額によっては5年以上に及ぶでしょう。長期返済を何年間も続けるか、さっさと返済を終らせてブラックの状態を5年間我慢するか、ということです。

回収できるはずの「過払い金」を受け取ることができない
 もっと言えば、消費者金融・サラ金に6~7年支払い続けている場合は「過払い状態」になっている可能性も高いです。引き直し計算をすればとっくの昔に完済しているはずで、それどころかむしろ支払い過ぎているということです。債務整理をすれば、お金を支払う必要などなく、逆に過払い金を回収することさえできるケースも多いのです。

 以上のとおり「おまとめローン」は危険です。債務整理では元本を大幅に圧縮し、なおかつ利息ゼロの弁済契約の和解を消費者金融・サラ金と結ぶことが可能です。司法書士による債務整理は「おまとめローン」より遥かに(!)『お得』だと言えます。

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