第140回天皇賞

2009 年 11 月 1 日 日曜日 投稿者:mituoka

 カンパニーの完勝。漁夫の利を得たわけでもない、何の紛れもない、実力で掴んだ栄冠。9歳といえば天皇賞に出走するだけで褒められる年齢。人間で言うならば還暦間近だろう。毎日王冠で勝った時にその予感はあったが「まさか9歳馬が・・」という頭がファンにあったのだろう。評価は5番人気に過ぎなかった。先入観にとらわれてはいけない、という教訓をカンパニーは教えてくれた。

 カンパニーの父ミラクルアドマイヤは現役時代わずか1勝したに過ぎないが、フサイチコンコルドの弟という良血を買われて種牡馬になった。母の父は日本競馬を長年支えつづけたノーザンテースト。こうしてみるとやはり競馬は血統なのか。カンパニーの次走は距離適性を考慮してマイルCSに行くべき。今度は圧倒的な1番人気でファンも出迎えるだろう。

 ウオッカは最後の直線、ちょっと窮屈な場所に閉じ込められた。安田記念のときはそれでも勝てたが、今回は違った。武豊騎手は毎日王冠と同じ轍は踏まないとばかりスタートしてすぐに中断に控えた。結果的に見てこれが裏目に出てしまった。ウオッカの圧勝パターンは2,3番手から抜け出して突き放すレース。長くいい脚を使うパターンはない。位置取りがあまりに後方すぎた。それでも3着にきたのだから実力は見せた。

 横山典弘騎手は秋の天皇賞初制覇。メジロアルダンの2着(1990年)に始まり苦杯を舐めること10数回。今年はダービーといい、今回といい、呪縛の解けた一年だった。今度の初制覇はジャパンカップか、それともオークス、桜花賞か。波に乗る横山騎手の来年以降に注目です。

コメントをどうぞ

*