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コラム

弁護士の登記業務進出 他

2008/07/03

 どうやら2009年度からコンビニでも風邪薬や鎮痛剤を一定の条件で購入できるようになるようだ。改正薬事法は来年4月施行予定。インターネットやカタログを使ったビタミン剤の販売も解禁されるそうで、私たち消費者からすればとても便利になる。副作用の少ない薬はコンビニで販売すべき、との声は相当以前からあったと記憶している。薬局側からの反発はあるだろうが、小泉元首相の掲げた規制緩和政策は着々と一応の成果を出している。今でも小泉さんが首相の椅子に座っているかのようだ。

 ある弁護士法人は20数名の司法書士を迎え入れ、登記業務に本格的参入を目指している。弁護士の登記業務参入は司法制度改革に伴う弁護士増加の影響から予見されていた。裁判業務だけでは食っていけないのだ。弁護士は法律上において登記業務遂行を制限されているわけではないので、司法書士にとっては「来るべきときが来た」という感じか。
 しかし、登記事件を扱うには高度な専門性が要求され、不動産登記法・商業登記法が司法試験の受験科目ではないことから、「登記の専門家」を名乗るためにはたとえ弁護士といえどもかなりの勉強が必要になろう。また、金融機関等が弁護士を「登記の専門家」として扱うかは今のところ疑問。登記業務の一例を挙げると、不動産売買の決済の席において、司法書士は当事者(売主・買主)の本人確認・意思確認・契約の有効性の確認と、登記申請に必要な書類の完備を確認後、金融機関に「GOサイン」を出す。これにより数千万円(ときには数億)という融資が実行される。大金を動かす「責任重大」なこの仕事を司法書士が100年以上に渡り独占してきたのは、金融機関が登記の難しさ・重要性を認識し、そして司法書士のみを不動産契約決済(登記を含む)のプロであると認めているからこそ。さきの弁護士法人もこのような理由から司法書士を招き入れたのだと考える。
 もっとも、上記は司法書士側の意見であって、弁護士側は「司法書士にできて弁護士にできない仕事などない」というだろうし、また、消費者側からすれば、弁護士がやろうと司法書士がやろうと正確な仕事さえしてくれれば構わないはず。5年前には司法書士法改正により、それまで弁護士独占市場であった裁判業務に司法書士が風穴を開けた。今度はその逆。司法書士たちは弁護士の登記業務参入を悲観することなく「プライドの高い弁護士さんたちが手を出すほど登記業務はやりがいのある素晴らしい仕事なのだ」と誇りに思えばいい。
 規制緩和の波はまだまだ鎮まらず、今後も他士業者が司法書士分野に進出する可能性はある。いままで競争がなさすぎた世界であったが、ようやく正常に近づいたというだけのことかもしれない。

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